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デザインするにのに欠かせない色彩スキルと資格取得について


[初回公開] 2013年03月19日

Web サイトやシステムの画面を設計デザインする上で配色の知識と利用する色を適切に扱うスキルが必要となり、幅広い層に不自由無く閲覧・利用してもらうために色彩と色彩スキルの度合いを測る資格について紹介する。

デザインに色が重要な理由

物を制作する上で色は欠かせないもので、「人目に付きやすいこと」や「一目で区分けできること」など何等かの理由があり色が選択されていることが多い。
例えば注意を促すものは黄色、さらに危険度を増していることを示す場合は赤色を用いられることは一般的で、信号機で「進め」よりも重要な「止まれ」が赤であることは見る人に訴えかける効果を最大限引き出す必要があるからだ。
Web サイトにおいては掲載している内容のイメージカラーが重要で、和のテイストの商品や宿泊施設のサイトでは掲載する写真や文字に反してピンクなど蛍光色を多様すると掲載内容と色と相反して魅力が薄れたり記憶に残りづらくなる。
また、システムの画面においては重要なポイントは赤を利用するな一目見たときのメリハリを付けることで直感的に操作を促すことができる効果があり、色を適切に使うことは重要になってくる。

色彩とは

色彩とは赤、青、黄というように色みで分けた「色相」と、明るさや鮮やかさといった明暗で分けた「トーン」の組み合わせで多くの色を表したものである。
色彩のスキルは個人個人の感性ではなく、理論に基づいているので単色及び複数の色が並んだ場合に与える印象や効果を把握すれば誰でもセンスある配色やデザインを行うことが可能になる。

色彩を学べばクライアントの無理難題にも対応できる

デザインを仕事で請け負った場合に制作したデザインで問題ないかの確認と了承を得るためにクライアントにデザインを見てもらうが、クライアントの担当者によっては「何かイメージと違う」といった意見とともにデザインのやり直しや曖昧な注文など無理難題でデザインし直すことは少なくない。
この時、自身がデザインしたものが理論づけて説明できればクライアントも納得しやすくなり、特に色彩に関しては「どうしてこの色を選択したのか」や「選択した色がもつ効果」が伝わればデザインの修正すべき点がより具体性が増し仕事をスムーズに進めることができるだろう。

色彩スキルを証明する2つの資格

色彩を勉強して色を使いこなせるようになっても制作物だけではそれを証明することは難しいが、一定のスキルを有していることを示すために色彩の資格が2つある。
その2つが「色彩検定」と「カラーコーディネーター」であり、資格取得に適した学校や通信教育がある他、独学でも受験して資格を取得することができる。

色彩検定とは

色彩検定とは公益社団法人色彩検定協会が主催する色彩に関する文部科学省後援の技能検定試験となっている。
難易度は上から1級、2級、3級の他、ユニバーサルデザインに重点を置いた UC 級が設置されている。

カラーコーディネーター検定試験とは

カラーコーディネーター検定試験とは東京商工会議所が主催する色彩に関する知識でも主に産業目的に活用する能力を判定と認定する民間の検定試験である。
難易度は上から1級、2級、3級が設置されている。

色彩検定とカラーコーディネーター検定試験の違いは

色彩検定とカラーコーディネーター検定試験の違いとしては、どちらも色の基本的なスキルが習得できる点では共通であるが、出題される問題の傾向が異なる。
色彩検定は過去は「文部省認定ファッションコーディネート色彩能力検定」と銘打っていたように、色の基本知識の他にファッション寄りの問題が出題される。
対してカラーコーディネーター検定試験も色の基本知識の他には環境や工業デザインの分野の問題が出題される。
採用においては色彩検定とカラーコーディネーター検定試験のどちらかを指定して求人を出すことはあまりないが、公的な指標とするのであれば前者の資格を選択し、即実践的に活用できるスキルを身に着けるのであれば後者を選択するとよい。

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