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yum でインストール済みのパッケージを一覧で確認する方法
[初回公開] 2021年05月15日
RedHat や CentOS など Linux 系のサーバにインストールしたパッケージを一覧で確認するために、インストールやアップデートで利用する yum コマンドを活用する方法を紹介する。
このページの目次
1. yum とは
yum(Yellowdog Updater Modified)とは、Linux 系のサーバ OS へソフトウェアやパッケージなどをインストールしたり管理をコマンド操作で行う機能である。
yum でパッケージをインストールしたりアップデートする場合はリポジトリと呼ばれるインターネットに公開されているパッケージの保管場所から取得される。
そのため、リポジトリからインストールする場合はサーバ OS がインターネットに通信できる必要がある。
2. リポジトリの種類
リポジトリとは、ソフトウェアやミドルウェアが保存されている場所のことである。
通常は yum でソフトウェアを追加インストール場合は、サーバに登録されているリポジトリからしか取得しない。
そのため、リポジトリに無いソフトウェアはインストールすることができないが、別途リポジトリを追加してソフトウェアの入手先を増やすことで追加可能なソフトウェアを増やしたり、最新バージョンのものを入手することができる。
2-1. リポジトリ「BaseOS」とは
リポジトリ「BaseOS」とは、OS の初期インストール時のものであることを指し、そのソフトウェアやミドルウェアは基本的な OS 機能であることが多い。
2-2. リポジトリ「AppStream」とは
リポジトリ「AppStream」とは、 RedHat8 / CentOS8 から導入された仕組みで、OS のライフサイクル期間中に開発またはメンテナンスを目的に提供された期間の後に提供されたバージョンを指す。
例えば RedHat8 はリリースから 5 年経過するとメンテナンス期間に入り、一部のストリーム(開発されて試験し、パッケージされたもの)だけがサポートされるようになる。
そのため、メンテナンス期間に脆弱性対応などでバージョンアップされたソフトウェアが AppStream から配布される。
尚、RedHat7 / CentOS7 以前の OS には用意されていないため入手先のリポジトリとして AppStream が利用されることはない。
2-3. リポジトリ「anaconda」とは
リポジトリ「anaconda(アナコンダ)」とは、RedHat や CentOS だけでなく Fedora などでも採用されている OS のインストーラで、関連するパッケージの一部がリポジトリで提供されている。
2-4. リポジトリ「remi」とは
リポジトリ「remi」とは、remi リポジトリからインストールしたものを指し、
5. リポジトリ「AppStream」とは
リポジトリ「AppStream」とは。
尚、RedHat7 / CentOS7 以前の OS には用意されていない。
6. リポジトリ「anaconda」とは
anaconda(アナコンダ)とは、RedHat や CentOS だけでなく Fedora などでも採用されている OS のインストーラで、関連するパッケージの一部がリポジトリで提供されている。
7. リポジトリ「remi」と
リポジトリ「remi」とは、Remi 氏が管理しているリポジトリで、OS の公式サポートでは入手できない最新バージョンのソフトウェアを利用することができる。
3. yum でインストール済のパッケージを確認する方法
yum でインストール済のパッケージを確認する方法としては、yum コマンドにオプション値を付けて利用する。
インストール済のパッケージを全て取得する方法と、パッケージ名を指定して確認する方法の 2 通りがある。
3-1. インストール済のパッケージを全て確認する方法
インストール済のパッケージを全て確認する方法は、下記のコマンドを実行する。
利用しているサーバ OS にどのようなパッケージがインストールされているか一覧で取得する場合に利用される。
ただし、ソースからコンパイルしてインストールしたソフトウェアなどパッケージ管理外のものは表示されないので注意が必要である。
# yum list installed インストール済みパッケージ NetworkManager.x86_64 1:1.14.0-14.el8 @anaconda NetworkManager-libnm.x86_64 1:1.14.0-14.el8 @anaconda NetworkManager-team.x86_64 1:1.14.0-14.el8 @anaconda (略)
yum でインストール済のパッケージ一覧を表示した際の見方としては、左から「パッケージ名」「リリース番号(バージョン)」「取得先のリポジトリ」となっている。
3-2. パッケージ名を指定して確認する方法
パッケージ名を指定して確認する方法は、下記のコマンドを実行する。
インストールしているパッケージが多い場合や、インストールされているかどうかを確認したい場合に利用される。
# yum list installed | grep ソフトウェア名
grep コマンドは検索する機能であり、キーワードが完全一致しなくても部分一致で該当したものが表示される。
下記は実際に sqlite に関するパッケージだけを表示させた例である。
初期インストール時から入っているものと、リポジトリ「anaconda」で入手したものがあるのが確認できる。
# yum list installed | grep sqlite sqlite.x86_64 3.26.0-3.el8 @BaseOS sqlite-devel.x86_64 3.26.0-3.el8 @BaseOS sqlite-libs.x86_64 3.26.0-3.el8 @anaconda
また、PHP に関連するパッケージの一覧を表示させたものが下記である。
アップストリームで入手したものと、remi リポジトリで入手したものが確認できる。
# yum list installed | grep php php.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-cli.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-common.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-devel.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-fpm.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-json.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-mbstring.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-pdo.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-pear.noarch 1:1.10.5-8.module_el8.0.0+56+d1ca79aa @AppStream php-pecl-zip.x86_64 1.15.3-1.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-pgsql.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-process.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-soap.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-xml.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php72-php-common.x86_64 7.2.27-1.el8.remi @remi php72-php-json.x86_64 7.2.27-1.el8.remi @remi php72-php-pecl-mcrypt.x86_64 1.0.3-1.el8.remi @remi php72-runtime.x86_64 2.0-1.el8.remi @remi
4. yum でパッケージ一覧を確認する方法のまとめ
yum でパッケージ一覧を確認する方法のまとめとしては、yum コマンドにオプション値として「list installed」を加えることで一覧が取得できる。
yum コマンドではインストール済みの全てのパッケージを確認できる他、キーワードを指定して関連するパッケージのみ表示させることも可能である。
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